軒天標準施工資料

施工前の確認事項

  • 5mm、6mm品は、防火構造・準耐火構造・省令準耐火構造建築物には使用できません。
    防火構造・準耐火構造30分・準耐火構造45分・省令準耐火構造が要求される場合はアスノン8mm厚以上・エンボスカラー8mm以上 の製品を認定書にしたがい使用してください。(アスノン5mm厚・アスノン6mm厚・エンボスカラー6mm厚は防火構造・準耐火構造・省令準耐火構造建築物には使用できません)
  • 常時水のかかる部位、あるいは高温にさらされる部位等、特殊な環境下での使用はできません。
  • 軒天ボードは、軒先部から氷雪・ツララ等が軒天ボードまで廻り込む恐れがある箇所へは施工しないでください。
  • 有孔板は、施工後に雨や雪が吹き込む箇所には施工しないでください。
  • 8mm以上のボードをビスで留付けする場合は、必ず下穴をあけてください。
  • 5mm品はビスを使用しないで、釘で留付けて下さい。また、軽量鉄骨下地に使用しないでください。
  • 外壁をモルタル仕上げするときに、軒天ボードとモルタルが接触しないよう見切りなどを使用してください。
  • 施工部材は純正品、または推奨品を使用してください。

留付材の推奨サイズ

留付材/板厚 5mm 6mm 8~10mm 11~12mm 16mm
φ1.9×?32以上 φ2.1×?38以上 φ2.7×ℓ50以上
ビス - φ3.0×ℓ20以上 φ3.5×ℓ25以上 φ4.0×ℓ32以上 φ4.0×ℓ40以上

下地組み

  • 木製下地はよく乾燥しているものを使用してください。また、腐朽しやすく割れ易い材質のものを使用すると、製品の剥落事故を招く恐れがあるので使用しないでください。
  • 軒の出方向の縦野縁は、455mm以下の間隔で梯子状に組んでください。
  • 軒の出が500mmを超える場合、野縁の間隔を500mm以内にして吊木等で吊ってください。
  • 野縁の不陸は2mm以下になるよう調整してください。
  • 軒天ボードをアイジャクリ接合、または突付け施工する場合は、必ず野縁の受材があるように割付してください。
  • 野縁のサイズは30mm×35mm断面以上の野縁を使用してください。ボードの接合部は、ダブル野縁にするなど板端から15mm以上の部分に釘・ビス打ちができるよう下地を組んでください。
  • 軽量鉄骨の場合には、下地間隔は303mm以下とし平滑に組んでください。
  • コーナー部で軒天ボードを突き付け施工する場合、必ず野縁の受材を下地組みしてください。

①水平軒天木下池(軒の出500mm以下)

③勾配軒天木下地(軒の出500mm以下の場合)

②水平軒天木下地(軒の出500mmを超える場合)

③勾配軒天木下地(軒の出500mmを超える場合)

コーナー時の下地組み

  • ボードの接合部はダブル野縁にするなど、板端から15mm以上留付けができるように下地を組んでください。

軒先野縁と軒元野縁の間隔が500mm以下の場合

軒先野縁と軒元野縁の間隔が500mmを超える場合

割り付け

  • 軒天の割り付けは、コーナー部より施工してください。
  • コーナー部に有孔板を割り付けないでください。雨風の激しい場所では、有孔板の妻面への施工はできるだけ避けてください。

切断・加工

  • 切断作業の際に多量に切断粉塵を吸入すると、健康を害をする恐れがありますので、防塵マスク等の保護具を着用し健康管理に十分注意してください。
  • 軒天ボードの切断にはチップソーを使用してください。
  • 切断後は切断面をヤスリ、カンナ等で仕上げてください。
  • カラー軒天ボード(製品名:エンボスカラー・ノキエイトエンボスカラー)は切断時に生じる白い切断粉がボード表面に付着した場合は、できるだけエアー等で払い落し、ただちに化繊布等で除去してください。
    そのままにすると除去できなくなる場合があります。また、濡れ雑巾で拭かないでください。まだらになる場合があります。
  • 表面柄に方向性がある場合、コーナー部は45°に切断してください。

ボードの留付

  • ステンレススクリュー釘、ステンレスリング釘等をご使用ください。
  • カラー品は専用のカラーステンレススクリュー釘、カラーステンレスリング釘をご使用ください。
  • フィニッシュ釘・タッカー及び接着剤併用施工はしないで下さい。
  • 留め付けの際は、軒天ボードを押さえ野縁に密着した状態で釘打ちしてください。
  • 材端部に釘打ちすると、端割れ等の破損の原因になりますので、留付けピッチは軒天ボードの端部から15mm以上離して、150mm~303mm以下の間隔で留付けてください。ただし、準耐火構造認定の場合は認定仕様にしたがって施工してください。
  • 釘は軒天ボード表面と同じ高さになるよう施工してください。また、自動釘打機を使用する場合は事前にコンプレッサーの圧力を調整し打ち込み過ぎないように施工してください。
  • 有孔板に釘打ちを行う場合は打ち位置が穴に片寄らないようにしてください。
  • エンボスカラー軒天ボードを釘留めする際は、塗装面のキズ防止のため仕上の打ち込みはポンチ等で行ってください。
    金槌などで塗装面を叩くとキズ跡が目立つ恐れがあります。

■釘・ビスの打ち込みについて

■一般部留付け(軒の出500mm以下の場合)

■一般部留付け(軒の出500mmを超えの場合)

■コーナー部留付け(軒の出500mm以下の場合)

■コーナー部留付け(軒の出500mm超えの場合)

塗装仕上げ

  • 外気の温度が5℃以上の時に塗装を行って下さい。
  • 塗装の当日が降雨・降雪の場合、塗装しないでください。また、前日が降雨・降雪直後等で軒天材が濡れている場合も避けて下さい。
  • 市販の建材用塗料をお使いください。水性のエマルジョン、溶剤系どちらでも使用できますが、合成樹脂塗料(エマルジョン)が最適です。
  • 塗料仕上げの場合、塗装する前にボードの水分状態をチェックしてください。ボードの乾燥が不十分なときは、ペイントが変色することがあります。また、シーリング処理がされていないボードの場合はアクリル、またはウレタンシーラーをローラーなどで塗布してから塗装してください。塗装する際にはできるだけ換気を良くして乾燥を促進させるようにしてください。

エンボスカラーの塗装面補修

1.事前確認

  • 釘頭が著しく目立つ部分等、やむを得ず補修が必要な場合は、専用の補修塗料を使用してください。
  • 補修塗料での補修は当日が降雨・降雪の場合、化粧面が濡れている場合は補修しないでください。
  • 外気の温度が5℃以上の時に補修を行って下さい。
  • 補修塗料の保管は0℃以上の冷暗所にて保管し、輸送時も0℃以下にならないよう注意してください。
  • 長期保管している補修塗料は変色等の恐れがあるので使用しないで下さい。
  • シーリング材・パテで釘頭の補修は行わないでください。変色の原因となります。

2.色調の確認

  • 色が均一になるまで4分~5分程攪拌後、残材等を利用して試し塗を行い色調を確認してください。
  • 攪拌不足は色違いの原因になる恐れがあるため、ボトル底に溜った固まりがなくなるまで30回以上よく振ってから使用してください。
  • 補修塗料は、希釈せずそのまま使用してください。

3.補修面の処理

  • 補修面の汚れ、埃、油分、水分等を除去してください。(除去していない場合、補修部分の塗膜剥がれの恐れがあります。)

4.補修塗装

  • 同梱の刷毛で補修該当箇所のみ塗布し、必要以上に塗り広げないように、重ね塗りしないでください。補修箇所の塗布量が多い場合にはウエス等でたたくように馴染ませてください。
  • 補修箇所は、キズ部分、釘、ビス頭部のみに補修塗装してください。
  • エンボスカラーの切断木口の面取り部は、補修塗料を十分に塗布して下さい。

■キズの場合

■釘頭、ビス頭の場合

5.補修後の乾燥

  • 補修塗装後は、雨や水がかからないようにして1日ほど自然乾燥させてください。

マスキングテープの使用

  • 軒天部のシーリング処理をする場合に使用するマスキングテープはガムテープのように高粘着力のようにものは使用しないで弱粘着タイプのマスキングテープを使用してください。
  • マスキングテープを貼る面に埃・油分・水分が付着していないか確認し、付着がある場合はよく拭きとってから使用してください。
  • マスキングテープは必要以上に長期養生はしないで下さい。テープを放置して熱が加わると、テープの粘着剤が軟化して塗膜を侵し、テープを剥す際に塗膜剥離しやすくなりますのでご注意下さい。
  • シーリング処理完了後は速やかに養生テープを?がしてください。また、テープを剥がす際にテープが破れる恐れがありますのでゆっくり引き?がすようにしてください。

シーリング処理

  • 破風板と屋根材の取り合い部分(①)、および破風板と軒天材の取り合い部分(②)は、必要に応じてシーリング処理を行ってください。
  • シーリングはカタログ記載の推奨品を使用してください。
メーカー\色名 ブラック ホワイト ブラウン アンバーグレー アイボリー
サンライズ
(株)
高耐候
シーリングSRシールH100
H100
オーセントグレー
H100
カーサホワイト
H100
ブラウン
H100
ブエノクリーム
H100
Nホワイト
建築用
シーリングSRシールS70
S70
オーセントグレー
S70
カーサホワイト
S70
ブラウン
S70
ブエノクリーム
S70
Nホワイト
オート化学工業
(株)
長期耐久
オートンイクシード
KMオニキスブラック
H65
ミコノスホワイト
H24
KMビートルブラウン
E57
ルミナスブラウン
199
Nフローラルホワイト
864
サイディング
シーラント
KMオニキスブラック
H65
ミコノスホワイト
H24
KMビートルブラウン
E57
ルミナスブラウン
199
Nフローラルホワイト
864

モルタルとの取り合いについて

  • モルタル仕様の場合は、軒天ボードとの取り合い部にコ字見切を使用してください。

有孔板の必要数量

軒裏換気に使用する有孔板の必要数量算出例

天井面積が50㎡の場合に必要な数量について

  • 有効換気面積の合計を天井面積の1/250以上とします。
  • 50㎡(天井面積)×1/250=0.2㎡以上(必要有効換気面積)です。
  • 必要有効換気面積(0.2㎡)÷開孔面積=天井面積50㎡当たりの仕様数量です。

エンボスカラー木目調 軒天施工資料

下地組み及び留付

  • 前頁の軒天標準施工資料に沿って下地組・割付・ボードの留付けを行ってください。

塗装面補修

1.事前確認

  • 釘頭が著しく目立つ部分等、やむを得ず補修が必要な場合は、専用の補修マーカーを使用してください。
  • 補修は当日が降雨・降雪の場合、化粧面が濡れている場合は補修しないでください。
  • 外気の温度が5℃以上のときに補修を行ってください。
  • 補修マーカーの保管は0℃以上の冷暗所にて保管し、輸送時も0℃以下にならないように注意してください。
  • 長期保管している補修マーカーは変色等の恐れがあるので使用しないでください。
  • シーリング材・パテで釘頭の補修は行わないでください。変色の原因となります。

2.補修面の処理

  • 補修面の汚れ・埃・油分・水分等を除去してください。(除去していない場合、補修部分の塗膜剥がれの恐れがあります)
  • 補修箇所は、キズ部分、釘、ビス頭部のみに補修してください。
  • 切断小口の面取り部は、補修マーカーを十分に塗布してください。

3.補修マーカーの使用方法

  • 釘頭の着色:取り付には必ず専用の塗装釘を使用してください。釘頭の補修は専用の補修マーカーの細書きで、はみ出さないよう丁寧に補修してください。
  • 小口の着色:小口の補修等は専用の補修マーカーの太書きを使用してください。塗装面と接する部分への補修は、補修マーカーの細書きで丁寧に補修してください。
  • 表面キズの補修:表面傷の補修は補修マーカーの細書きで補修してください。仕様部位は最小限にとどめ、乾く前に指等で擦り周りと馴染ませるようにすると、目立たなく仕上がります。

■キズの場合

■釘頭、ビス頭の場合

マスキングテープの使用

  • 軒天部のシーリング処理をする場合に使用するマスキングテープはガムテープのように高粘着力のものは使用しないで弱粘着タイプのマスキングテープを使用してください。
  • マスキングテープを貼る面に埃・油分・水分が付着していないか確認し、付着がある場合はよく拭き取ってから使用してください。
  • マスキングテープは必要以上に長期養生はしないでください。テープを放置して熱が加わると、テープの粘着剤が軟化して塗膜を侵し、テープを剥がす際に塗膜剥離しやすくなりますのでご注意ください。
  • シーリング処理完了後は速やかに養生テープを剥がしてください。また、テープを剥がす際にテープが破れる恐れがありますのでゆっくり引き剥がすようにしてください。

シーリング処理

  • 破風板と屋根材の取り合い部分、および破風板と軒天材の取り合い部分は、必要に応じてシーリング処理を行ってください。

■水平

■勾配(矩の手)

メーカー名 製品名 ライトオーク ダークオーク
サンライズ(株) 高耐候シーリング SRシールH100 H100 ブラウンKS H100 マイルドBR
建築用 シーリングSRシールS70 S70 ブラウンKS S70 マイルドBR
オート化学工業(株) 長期耐久オートンイクシード R34 スエードブラウン E00 Aティラミスブラウン
サイディングシーラント - E00 Aティラミスブラウン

※シーリングについてのお問い合わせは上記メーカーへお問い合わせください。

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